IRONMAN Barcelona バイク編

こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!

前回のスイム編に続き、今回はバイク編。

バイクコース

バイクは3周回、平坦基調ではあるが海風と細かなアップダウンや折り返しで脚を削りにくるコース。

  1. 市街地を2km
  2. いきなり小さな峠を2つこえ、その後なだらかなアップダウンの20km、ランナバウト複数(以後「往路」)
  3. Mataroの2km先のランナバウトで右側に分岐、ひたすら登り折り返して下る(以後「右の分岐」)
  4. ランナバウトに戻り今度は平坦を真すぐ進んで折り返してくる(以後「左の分岐」)
  5. 38kmの水エイド付近は折り返し・クランク・直角ターン連続の低速区間(以後「低速エリア」)
  6. 再び街に向かって20kmのなだらかなアップダウンを戻る(以後「復路」)
  7. 市街地を2km

普段は南西からの風だから、往路が向かい風、復路が追い風。
昼が近づくにつれ風が強くなるから、なるべく早く3周目の往路を終わらせたいな〜

と思っていたら、当日はまさかの南東からの風。笑
(コースで言うと、『右の分岐』を折り返して下ってくるときに真正面からの風)

復路で向かい風ということはラストまで足を残しておく必要があるけど、1番の登りが追い風で、向かい風を下りでクリアーできるのは走りやすかったかもしれない。

バイクの補給

今回、バイクのエイドはジェルではなく、スポンサーである226ERSというスペインのブランドのエナジーバー(固形食)

TK

せめて…226ERSのジェルにしてよ…

これは当てにできないと…全部持ち込む。笑

基本はボトルの中に溶かして液体で解決する。

今回はエアロ効果と、DHポジションのままでも飲めることからお腹ハイドレーションを採用。

  1. お腹ハイドレーション1.5L(糖質120g)
  2. フレームハイドレーション(黄色ボトルから移す)400mL(糖質60g)
  3. エアロボトル2本 それぞれ500ml(糖質90g程度)

合計で360g、1440kcal程度。(念のためジェルを2つ)
4.5時間だと、1時間あたり320kcal(糖質80g)となる。
GUエナジーはグルコースとフルクトースの混合(2:1)だから、ただのマルトデキストリンよりは吸収は早い。
それでもエイドで飲むスポーツドリンク(ゲータレード)にも糖質は含まれているからほぼ摂取上限ギリギリ。
「喉が渇いたら」ではなく、序盤から計画的に摂取。

さらに、4本それぞれにEAA(ベータアラニンなど含む)、ウルトラミネラルタブレットを3粒づつ投入。
普通に飲んだら味が濃すぎるけど、レース中なら飲める不思議。

これらを継ぎ足しができるフレームハイドレーションを最優先、登りではエアロボトル、DHポジションではお腹ハイドレーションを飲んでいく。

バイクスタート

さて、スイムで豪快に出遅れたワタクシ。

TK

ぱっと見、T1にはまだたくさんのバイクがある!

…まぁそれもそのはず、上位選手としては『スイム136位、65分』という致命的なスタートを切ったわけだが、そもそもの参加者が2,000人越え。
まだ1,800台以上も残っているのだから錯覚する。

とりあえず急いでバイクギアバッグまで150m程度?走り、ウェットスーツとキャップ・ゴーグルをしまい、代わりにゼッケンベルトとヘルメットを取り出してダッシュ!(Barcelonaはバイクからゼッケン必須)

走りながら装着してバイクまで150mくらいダッシュ!
参加人数が多いから、地味にいちいち距離が長い。

お腹ハイドレーションはバイクの上に乗せてあったけど、お腹に入れてから走ると落ちそうになって邪魔だからまだ入れない
ハンドルに乗せたまま、乗車ラインまで400m程度ダッシュ!

ライン直前でフェンスにバイクを立てかけ、呑気にお腹にハイドレーションを格納…
乗車ラインを超えたら「ヨッコイショッ」とバイクに跨ってスタート。(いまだに飛び乗れない笑)

1周目、快調の兆しでハイペースに

まずは市街地。

スイムで出遅れて焦る気持ちはあるが、
・道が狭い、誰か飛び出してきそう
・画像のように頻繁に段差がある
・凸凹マンホールも複数
であるため、ここはDHポジションを取らず、シッティングで大人しく前の選手についていく。
30〜35km/h程度だが、距離も短いしここで落車するわけにはいかないから我慢。

2kmほど走ったら周回コースへ。

早速小さな峠を2つ超える。

ここがカレーリアの景色の中でも有名な灯台。
(お土産のマグネットとかでもここの景色が結構売られている)

設定パワーは240wで・・・

とか思っていたが、早速無視して300w超えとる。。。笑
まぁ普段はスイム後だと足の重さがあるのに、今回はそれが全くない。
初めてバイクパートで5時間切った、2018年のIRONMAN世界選手権を思い出させるくらい足が軽い。

まぁ何より、スイムで5分で遅れているから、すでにマージンは使い切っている。

・・・訂正、すでに1分の赤字スタートです。
予定よりどこか(てかランはギリギリだからバイク!)で短縮しないとアウト。

こうなるとなんとか4時間40分(Avg.38.6km)は出したいところ!
序盤からゴリゴリ攻めていく。平地巡行時でも260〜270w。
これでバイクで4時間50分とか出したりしたら、ランに入る前にゲームセットなんだから、最後まで持つかとか心配している余裕はない。
5kmごとにオートラップが設定されているから、常に5km 7分50秒を切っていく程度が目安となる。

往路は追い風なこともあり、42〜47km/hでガンガン進む。
途中でMarcinなる大柄な外国人が抜いてくる。(自分が先に抜いて抜き返されたのかはよく分からないw)

国内レースならほぼ後ろ着いてこられることはないし、その気になれば折り返しの立ち上がりで簡単に千切れるけど…
さすがにスペインではそうはいかない。笑

ドラフティングルールの12mを開けても後ろに着き続けるのも好きではないので、抜いたり抜かれたり。
スペインならそこそこ速い外国人は多い(しかも体が大きいから12m開けてもよい風よけになるw)から、ついていけば楽できるし脚を温存すればランでsub3も狙えるだろう・・・

けどそんな走り方してsub9やランでsub3してもカッコよくない。
(あと、結果的には今日の自分が調子よすぎて、ほとんどの欧米人は前に来られてもペース下がって不要だった…笑)

それにしてもMarcin、なんか後ろに居なくなったと思ったら折り返しではまたいたり。
Marcin、パワーブレすぎではないか…?(いや、私が気分で加速したりブレていたのかもしれないw)

今回はDHバーを20度上向きにした。なんていうか…密度が上がって肉弾戦車感が増してしまっている。

まぁストレスになる相手ではないので、あまり意識せず走り続ける。
5kmごとにオートラップを設定しているが、市街地を除けば常に7分30秒を切っている(Avg.40km/hを超えている)ため、良いペース。
1周目前半のエイドステーションは全スルーでスピード維持
普通なら上位選手はみんないいペースで走っているのだけれど…今回は30分前にスタートした70.3に早速追いつき始めていて、エイドの速度が彼らは25km/h、フルの上位選手は40km/hとかなので普通に速度差がありすぎて危ない…

1周目後半、落車している人と事故と。。。

いいペースと調子に乗っていたら、低速エリアのクランクで落車らしく倒れている人。
自分も気をつけようと思った矢先、何か軽いものが落ちる音。
ボトルは残っているけど何…?俺じゃない?

と思ったら…ハンドル下のカバーが吹っ飛んでた。。。

明らかに空気抵抗UP。。。

その後、40kmの通過は59分。

あれ?このままいけばバイクパート4時間半ぎり狙えるか?

sub9を狙うにあたって、その時の状況を以下で簡易的に計算していた。

  • スイム60分、バイク4時間30分、ラン3時間の8時間30分を基準とする
  • そこから遅れた分を加算・速くなった分を減算
    例)今回はスイムで65分なので5分加算、T1+T2で8分加算。この時点で残り17分。
    バイクで4時間40分かかったら、ランには3時間+7分しか残らない

4時間半で行ければランに3時間17分残せて、かなりの余裕がある。
まぁ完全に捕らぬ狸の皮算用なんだけど。

復路は思ったほどの風ではないな・・・

 

 

と思いながら走っていたら、前方が渋滞しながら、みんな停止のハンドサイン出してる。

道が狭ければ渋滞はあるだろうけど、、、ハンドサイン、、、?

嫌な予感は当たるもので、渋滞の先には運営の車?と倒れる2人の選手。
そのうち1人は心臓マッサージをされていた。。。

どうやら4列走行をする70.3の選手たちを抜こうとして、選手同士の正面衝突があったらしい。。。
セントレア、Hamburgでも正面衝突があったが、Barcelonaでも起こってしまうとは…(RIP)

sub9は達成したいが、絶対に無理な運転はせず安全運転の範囲で最速で行こう。

 

 

復路の間はエイドがないので、時々お腹ハイドレーションを飲みつつ、向かい風なのでなるべくDHポジションを維持。
向かい風と思っていたが、完全に正面ではなく海が分からの斜め前方。
この差はだいぶ大きく、復路でも巡航速度は40km/hを維持できている。

1周目終盤の坂にエイドステーションがあり、そこではみんな速度が落ちているので70.3との速度差も小さく、水を受け取ってかけたり飲んだり。
バイクスタートで26℃、バイク終わりで30℃とかなり気温は高かったが、湿度が低いせいかエアロヘルメットでも暑さは感じない。
それでも予防的に冷やしておいて損はないだろう。

小さな峠を2つ超えて1周目が終了。
62kmで1時間33分(NP:243w)。最初の市街地を含んでちょうどAvg.40.0km/hなら上出来すぎるくらいだろう。
筋疲労は左のハムストがわずかに疲れているかな?程度。

2周目へ

1周目から2周目への折り返しは、ランナバウトをぐるっと回って折り返す。
減速がほぼ無しで行けるのはありがたい。

ここがカレーリヤのお土産でもよく出てくる灯台。

折り返してすぐに上り。
だがここは市街地から最も近い場所でかつ上りなので、応援がめちゃくちゃ多い。
テンション上がってハイスピードで駆け上がる。(なお350wくらいは普通に出してるw)

明らかに調子は良い。なんかいつまででも踏めそう。
レース17日前のポイント練習では、3時間半のバイクトレーニングで、前半2時間はSST:75分を含むインターバル→後半は240w 24分×3本のIRONMANレースペースをしていた。

レース17日前の高負荷練習

その時よりも明らかに感覚は良いので、登りを全部FTP付近で踏んだところで、最後まで巡航240wは維持できるだろうと想定。

周回序盤の峠も難なくクリアー。
追い風気味のなだらかなアップダウンの往路は1周目と同じ巡航速度を維持。

2周目の右の分岐で大畑さん・高嶺さんとの差を確認しようとするも見つけられない…TRIONは以前の明るい水色のほうが見つけやすかった←
代わりに上りの終盤で折り返してくる榊原君を発見。折り返したと下りでパス。
ていうか、1周目の最後はランナバウトを周回する形で折り返しているから気が付かなかったけど、

TK

6人くらいついてきてるやん…!

あとで写真を確認すると…2周目の初めの時点で何人かいた笑

無賃乗車、ヨクナイ。笑

左の分岐に入ってすぐエイド。
まだ水分は問題なさそうな感じもするけど、空気が乾燥しているヨーロッパでは思った以上に汗をかいていたりするのでゲータレードを取って吸水。
相変わらず周回遅れ?と上位選手でエイドの通過速度が倍くらい違うから、KONAやNZとは違ったライン取りが必要になる。。。(エイドの近くを走り続けることができず、取る瞬間だけエイドに近づく)

左分岐の奥の折り返しでも後ろに6人程度ぞろぞろいることが確認できたので、折り返して即アタック!←

・・・下手なダンシングしたらハンドルが少し右に曲がったよ…

ハンドルが右に歪む。。。

もちろん、トライアスロンのレースでは余計なことをせず一定のパワーで走るのが良いのだが、zwiftでもレースでも後ろに付かれるとつい千切りたくなってしまうワタクシ・・・

今回の最大パワーは瞬間値961w、5秒最大639w、10秒最大522w、30秒最大401w
どれもロングのトライアスロンで出す値ではない気がするが…その分、巡航を5wくらい上げたほうが絶対タイムは良くなる。笑

でも彼ら…絶対に千切れてくれないのよ…
zwiftにもいる、「少人数の逃げでも絶対にローテーションに加わらないけど、千切られそうな時だけ本気で踏むマン」を彷彿とさせる。
(いや、人数だけ数えていてメンバーまで確認していないから、千切ったり回収したりを繰り返している可能性はある。)

2周目の後半、風も強くなり我慢の時間

ところどころ折り返しの後やカーブの出口、エイドの出口で出力を上げて後続の足を削りつつ、2周目の復路へ。(もはや何のレースだ?)

 

90kmの通過はちょうど2時間15分(Avg.40.0km/h)、NP:239w
市街地を含んだ60kmまでもAvg.40.0km/hだったし、往路は追い風基調であることを考慮すると、1周目よりも少しペースが落ちているか。

唯一、前に出て元気に踏んでくれていたMarcinがここにきて元気がなくなる←
まぁ後ろに付かれること以上に、前に出てきたはいいけどペースが落ちて乱される方がよほど嫌いなので、後ろでごゆっくりしていただく。

2周目の復路は、気温上昇に併せて風も強くなってきているのか、1周目よりも速度が出ない。
この辺に来ると、徐々に臀筋のハリ・ハムストの疲労感を感じだす。
本当は2周目の終わりまでは抑えるつもりだったけど、ここでペースが落ちすぎたらランの前に試合終了してしまう。
エイドの水をかけて冷やして誤魔化したりしながら、無理せず落としすぎず2周目をクリアー。

122km、3時間5分(Avg.39.5km/h)、NP:236w
1周目がAvg.40.0km/hだったから、2周目は39.0km/h程度しか出ていないことになる。
このペースで走り切って4時間35~37分あたりか?
獲得標高考えたら良いペースだけど、スイムの出遅れがある分、このままだとランに残せるのは3時間8~10分。
リスクはあるけれどもう少しペースアップしておきたいところ。。。

3周目、余力を見て少しペースアップ

やはり応援の多い折り返し直後、またテンションが上がって踏み踏みダンシング。
追い風とはいえ、上りなのに42km/hとか出ておる。

まぁいいや、このまま後ろにいるであろう人たちをちぎってしまえと、登りも下りも巡航も元気に踏んでいく。
この体感なら残り60km、つぶれて失速することもないだろうと。2周目より10w程度高く。

順調に一人旅で右の分岐へ。
相変わらず大畑さんと高嶺さんが見つからない。

右の分岐を登り切って折り返すと・・・

いるやん!6人くらいの奴ら!笑笑
1人旅ではなくただの一本引きやないか・・・

まぁいいや、あとはマイペースに行こう、と左の分岐・低速エリア・復路を淡々とこなす。
(相変わらず折り返し直後やエイドの出口は意図的に出力上げてるけどw)

復路終盤の坂に入り、なんか珍しく抜きにかかってくる人がいる…

と、思ったら、Bib:909!
向こうも私のことに気付いていたみたいで、こっち見て挨拶だけしていく。

・・・が、前に出たら遅かったので秒で抜き返す←
(以後、彼が前に出てくることはなかった…)

レース後にfinisherエリアで「バイク、すごいパワーだったね!」って話しかけられた←

いつの間にか欧米人から見てもゴツくてゴリゴリ踏んでる人間になってしまったらしい・・・

最後にトラップ

さて、話をレースに戻すが、終盤の峠に入るころに、みんな気付き始める…

 

あれ?これ180kmで終わらなくね?

カレーリヤ市街地の5km手前に駅と住宅街、その後2つの小さな峠を越えたら周回コースを終えてカレーリヤ市街地を2km走ってバイクフィニッシュなのだが…

5km手前の町の時点で175kmをこえている

2つ目の小さな峠を下っている最中に、180kmのオートラップが鳴った。笑

よくよく距離標時の看板を見ると、

1周目:62km地点

2周目:122km地点

3周目:177km地点

・・・お気づきだろうか?

 

1周目と2周目は約60kmなのに、3周目だけ55kmになっている…!

思いっきり雑な距離あわせ来たやん!と失笑しつつ、頭の中でタイムの再計算。
4時間35分でバイクを終えれるペースのつもりでいたから、ランは3時間10分のつもりでいたけど…

TK

4時間37分でまだ低速市街地が2km?

TK

あれ?これランの時間ヤバないか?

と、計算したところで市街地だから急ぎようもないし、なるようにしかならいのだけれども。

気持ちは焦りつつも持ち込んだドリンクはすべて飲みきり、とりあえずT2へ。

結局184kmくらいあった…この時点で6~7分余分に走ってる。。。

結局トータルでは4時間41分(Avg.39.2km/h)、NP:234w、139bpm。
バイクラップは総合16位なので過去の大会と比較すれば一番良い出来だが、上を目指すなら1桁に入りたいところ。

レース後に気づいたけれど・・・

ついでにレース後に気付いたけれども…

 

・・・お気づきだろうか?

 

IRONMANのバイクは180.2kmなのに、標高のグラフ最初から184km…!

もうわかり切って距離伸ばしてますやん!

周回じゃなくて折り返しコースだから、いくらでも距離の調整はできたはずなのに…笑

今回はコスト度外視でとにかく抵抗が減りそうなチェーンオイルを使用。笑

ラン編へ続く

 

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