こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!
数あるランニング・トレーニング理論の中でも最も有名なものの1つがこのリディアード式。
あの瀬古利彦監督も、トレーニング計画を組むにあたりとても影響を受けているとのことです。
持久力の養成に重きをおいているリディアード式についてのまとめです。
今回は後編として、『期分け』によるトレーニングの長期計画としています。
各練習については前編を参照
リディアード式 マラソントレーニングとは? 持久力を重点強化する練習内容について今回の記事を読んでも概念は分かり、練習に取り入れることは可能です。ですが文字通り『バイブル』といえる一冊であり、読んで損はないです。
目次
リディアード式における期分け
トレーニングにおいて、『期分け(ピリオダイゼーション)』という考え方が重要になってきます。
簡単に言うと、「似たようなトレーニングばかりやっていると体が刺激に慣れて成長しなくなってしまうので、トレーニングを変化させましょうね」という話です。
そしてこの期間をどのように分けるか、それぞれの期間にどのような要素を鍛えるかが各トレーニング方法のコアとなってきます。
ちなみに本には短距離・中距離・長距離・クロスカントリーを年齢や性別に分けて、マラソンは初心者と中上級者に分けて例が示されていますが、このブログではマラソンに焦点を当てて紹介します。
その他については本を確認願います。
期分けの期間ってどれくらい?
一通りのトレーニングを積むのに、どれくらいの期間が必要なのか?
リディアード式ではなんと約6ヶ月もの期間をかけたトレーニングを行っており、更にその半分以上がベースとなる有酸素能力の強化に当てられています。
(初心者の場合はその前に更にベース作りが必要になります…)
インターバルなどはレースの1~2ヶ月前になってやっと実施するトレーニングになります。
ベースのためのベース作りを1ヶ月(初心者向け)
マラソンコンディショニングトレーニングに入る前に
初心者の場合は、まずマラソンコンディショニングトレーニングに入る前にジョギングを1ヶ月程度行うこととなっています。
すでにそれなりに走っている方は飛ばしてマラソンコンディショニングトレーニングに入っても問題ないでしょう。
この段階でも毎日走ること、そして1週間のうち3日は45~60分の長めの日、その他の日は30~45分間の短めの日と変化をつけることが推奨されています。
この考え方は前編にあったマラソンコンディショニングトレーニングと共通していますね。
そんなに長く走れない?
逆に言うと、「30分以上も毎日走るのは体力的に無理!」という場合は、この基礎の段階にも達していないと言えます。
まずは少しずつでもいいのでジョギングを継続し、上記の時間を楽にこなせるようになって1ヶ月経った頃に次のステップに進みましょう。
ベース作りの3ヶ月
いよいよマラソンコンディショニングトレーニング!
リディアード式では有酸素能力の開発が何より大切であり、無酸素能力の開発はやりすぎるとデメリットにすらなりうるとのことでした。
次の段階ではマラソンコンディショニングトレーニングがメインとなっています。
そして推奨される期間はなんと3ヶ月(; ̄▽ ̄)
しかも種目によっては、オフシーズンに入ってから次のシーズンの本格的なトラックトレーニングが始まるまで、ずっとやり続ける、とまで書かれています。
初心者の場合は?
走り慣れている人の場合は毎日マラソンコンディショニングトレーニングを実施しますが、初心者についてはまず週3日の距離が長い日をマラソンコンディショニングトレーニング、残りの短い日はゆっくりのジョギングのままから入っても良いそうです。
本格的なトレーニングへの移行期間を1~1.5ヶ月
インターバルの前に、まずヒルトレーニング
有酸素能力のベースが十分にできたら、週3回、各1時間程度のヒルトレーニングを取り入れ、柔軟性や筋力の強化を行います。
また、ここでも初心者は週2回、各15~30分程度でも良いとされています。
この期間も4~6週間実施するとあります。
移行の割には意外と長いです。
『30分でももう十分だと感じたらそこでやめることだ。やりすぎより、やり足りないほうがまだマシである。』
『トレーニングというものは、やたらにではなく、賢明に取り組んだ時に最高の真価が現れる』
どちらも本書の中での言葉です。
この時期のレースについて
この時期にトレーニングのレベルを急に上げたり、良いタイムを期待してレースに出ても失望するだけだと言われています。
(もちろんアマチュアの我々はハーフマラソンに出てみたり、ロングのトライアスロンをメインにしてシーズンインはショートレースからという人もいると思います。)
少なくとも『自分の目標』を見失うことなく、メインのレースでピークを作れるようにスケジュールを組むべきです。
この時期の練習にはどのような意味があるかを理解することが大切であり、メインでないレースのために突然インターバルなどを組み込むことはオススメできません。言ってて耳が痛い…
トラックトレーニングを2ヶ月
スピードの前に再確認
ここで、再度注意書きとして、『この先のトレーニングはしっかりとしたスタミナの土台がなければ何の価値もない』と書かれています。
ショートケーキで言えば、ぺったんこな上に焦げたスポンジの上に、頑張ってクリームやイチゴを乗せているようなものです。
ちっとも美味しくありません。
まずはスピード養成を1ヶ月
まず無酸素トレーニングとスプリントトレーニングに集中し、1ヶ月間は1日おきに交互に実施します。
無酸素トレーニングでは十分に疲れが取れてから実施することが大切です。
疲労が残っている場合は延期しましょう。
私の場合はアップジョグのペースで決めています。
自然に4’20~4’30/kmまで上がる日はメインメニューを実施、4’40~4’50/kmまでしか上がってこない日はそのままジョグをして終了、といった感じです。
(トレッドミルの場合、気温も走りやすいので、いきなりキロ4分弱まで上げて、それがキツい日はメインは中止としています。)
スピード養成に最も効果があるのはスプリントトレーニングであり、アップとドリル(ハイニー・ストライピング・ラントールなど)を実施した後に、150m程度を出来るだけ速く、リラックスして走ることを、十分なジョグをはさみながら繰り返します。
その他の日はジョグを行い、有酸素能力のキープと疲労回復に努めます。
次にスピードをスタミナを協調する1ヶ月
この1ヶ月は弱点を補強しながら、鍛えてきた能力を協調させます。
- 無酸素能力を維持するシャープナー:週1回
- スピードを維持するスプリントトレーニング:週1回
- 疲労回復のための長めの有酸素ランニング:週1回
- 疲労回復のための軽いファルトレク:週1回
- タイムトライアルか重要でないレースへの参加
この段階でのレースではきつい練習をしているのでいい結果は期待できません。
あくまでメインレースのための練習と考えましょう。
ピークを作る2週間
メインレースの10日ほど前にタイムトライアルを全力で、ただしラストスパートはせずに実施し、後は疲労を抜きます。
- ただし、練習は毎日実施する。
- 速いトレーニングでは距離を短く質を高める
- 長いトレーニングではゆっくり走る
この段階では体調のチェック、疲労の抜け具合、練習量が減っているのに食べすぎることで体重増加することなどに気をつけましょう。
まとめ
ざっくりまとめておくと、
- ベース作りの準備を1ヶ月ゆっくりジョグ(省略可能)
- 有酸素のベースを作る有酸素ランニングを3ヶ月
- 筋と腱の強さ・柔軟性を作るヒルトレーニングを1ヶ月
- スピード養成を1ヶ月
- スピードとスタミナの協調を1ヶ月
- ピーク作りの2週間
以上、約半年にもおよぶ長期計画でのトレーニングでした。
トレーニングの勉強をしている人なら『当たり前だ』と感じる部分も多かったかと思いますが、その当たり前という常識を作ったのがリディアードです。
『〇〇をしてサブスリー!』などという本を読むなら、一度世界でも認められている方式を取り入れてみてはいかがでしょうか?
今回の記事を読んでも概念は分かり、練習に取り入れることは可能です。ですが文字通り『バイブル』といえる一冊であり、読んで損はないです。
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