ブリックランの効果や目的とは?

こんにちは、パパサラリーマンのTK(TK@パパサラリーマン)です!

トライアスロンのトレーニングでブリックランを取り入れる人は非常に多いと思います。

ブリックランの効果って何?

そう聞かれた時に、ブリックランをやることでレースにおいてどのような効果が出るかキチンと説明できる人ってどれくらいいるのでしょうか?

今回はそんなブリックランの話です。

ブリックランの効果

いきなりぶっちゃけていってしまうと、私自身も『生理的効果』は分かっていません。調べても全然出てきませんしね…
だいたいやっている人は『慣れる』ことに主眼を置いている気がします。

  1. バイクの後に走るというキツさに慣れる
  2. バイクの後のランのスピード感に慣れてオーバーペースにならないようにする
    (バイクの後でも走りきれるペースを知る)
  3. トランジションの動作に慣れる

バイクの後に走るというキツさに慣れる

バイクを先にやっていると、当然ハムスト、臀筋、大腿四頭筋などいろいろな筋肉が疲労しています。
また、やってみるとよく分かりますが、DHポジションかシッティングかでも疲労している場所が大きく変わります。
その状況で走ることに慣れる…
というより、個人的には『その状況でもフォームが崩れないようにする』と意識しています。
当然、疲労している分ただの10kmTTよりもストライドが縮まり動きも変化する部分はあります。
その中で最適なフォームを考える・ピッチを維持するなど意識するようにしています。

バイクの後のランのスピード感に慣れる

これに関しては2パターンあるようで、『走り出しが重くて全然動けない人』『走り出しが速くなりすぎてしまう人』という人がいます。
恐らく前者はストライドでペースを上げようとする人、後者はピッチでペースを上げようとする人ではないでしょうか?
動けない人は上記1の意識が大切なのですが、動きすぎてしまう人は逆に適切なペースを覚えておかないとオーバーペースで最後に潰れてしまいます。
走りきれるペースでスタートできるように慣れておきましょう。

また、短距離選手の場合、レースはフレッシュな状態で行われるので、フレッシュな筋肉での身体操作技術が問われます。
疲労した状態ではレースの身体を再現できないため、本来使いたい筋肉が疲労していたら正しい技術が磨けません。

一方、トライアスロンの場合、疲労した状態での身体操作技術が問われます。
こちらは疲労した状態でもフォームを崩さない・ペースを落とさない技術が必要になるため、疲労した状態での練習、つまりブリックランが効果的です。

TK

もちろん、疲れた中でただ追い込めばいいのではなく、『疲れた中での身体の使い方』にしっかり注意していきましょう!

トランジションの動作に慣れる

特にレース経験が浅い人の場合、いろいろな失敗をしがちです。

  • ビンディングがはまらなくて焦る
  • 濡れた脚で靴下がうまく履けない
  • 着けるはずだったサングラスを置いたままスタート

もちろん1秒を削るためのトランジション練習をする人もいます。
でも速さを上げるためだけでなく、失敗をしないために初心者も練習しておきましょう。

その他の私が意識しているポイント

私の場合、次のポイントも意識しています。

  • ランとバイクの力の割合を探る
  • 暑い中で水分が減った状態で走り出した場合の状況を知っておく

ランとバイクの力の割合を探る

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言わずともしれていますが、トライアスロンは『スイム+バイク+ラン+トランジション』の合計タイムを競う競技です。
バイクが速いでもランが速いでもなく、バイクとランで速くなるペース配分を考える必要があります。
それを確認するのがブリックランです。

ブリックランのペース配分

  1. いつものレースペースでバイク+ランをやってみる
  2. バイクを普段より少し上げる
  3. バイクをほぼ全力
  4. バイクを普段より少し落とす

例えば2を試してバイクが2分縮まってランが1分しか落ちなければそのペースのほうが良いです。

一方、3を試してバイクが4分上がったけどランが5分落ちたなどは失敗なわけです。

ここで気をつけたほうが良いのは補給と気象条件です。
なるべくレースに合わせなければ、ランで水分不足・栄養不足で落ちたけど、実は本番はジェルで取るから失速しなかったとか、行けると思ったけど暑さでダウンしてしまったなどが発生します。
私の場合はショートレースは真夏が多いので、あえて土日の昼間にブリックランをやったりします。(普段のランやバイクなら早朝の涼しい時間のほうが効率がいいです)

暑い中で水分が減った状態で走り出した場合の状況を知っておく

レース中も色々なトラブルがあります。

  • バイク中にボトルを落としてしまい満足に給水できなかった
  • ランで紙コップを取れなかった

1つ目は経験したことがある方も多いでしょう。

2つ目も前の人が取ってしまった場合や、上位で走っているとまだ来ないと思われていたのか空の紙コップだけ並んでいたこともあります。笑

ランスタート時点で水分が足りなかった場合、どれくらいの乾き具合だったら止まってでも水分を取るか、それとも走りながら掛けて飲んでで間に合うか感覚を磨いておきます。

実際ブリックランで速くなるのか?

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私はトライアスロン2年目はかなりの高頻度でブリックランをやり続けました。

その結果、経験則として感じたことは2つ。

  • トライアスロンのランが、ランだけの時に近づく
  • ランだけのタイムはあまり速くならない

トライアスロンのランが、ラン単品の時に近づく

トライアスロンのランが速くなるならいいじゃん

ヨメ

TK

そういう声も聞こえてきそうですね…でも2って結構問題になるんです。

すでにラン単品でトップレベルの実力があるならともかく、ラン単品の時の走力も足りないのにそれが伸びないというのは近いうちに頭打ちになります。

ちなみに私の場合、

10km 21km 42km
Run 37’ 1゜20’22” 2゜52’37”
Tri 36’30” 1゜22’08” 3゜21’12”

※トライアスロンの10kmはGarminで300mほど短いです。

42kmは多少伸ばせそうですが、10km、21kmはベースの走力を上げなければほぼ限界です。。。

ラン単品のタイムはあまり速くならない

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これも経験則ではあるのですが…
練習の仕方である程度改善できるところでもあります。
ランのトレーニングに関しては、私は最近ダニエルズ式で実施しています。

これによると、ランのトレーニングが5つに分類されています。

  • E(Easy)ランニング
    →1回の拍動での血流量の増加、毛細血管新生の促進
  • M(Marathon)ランニング
    →レースペースに慣れる、マラソンペースでの給水に慣れる、自信をつける
  • T(Threshold)ランニング
    →少し速いペースで維持できる時間を伸ばす
    30分~60分維持できるペースを速くする
  • I(Interval)トレーニング
    →心肺機能の向上
  • R(Repetition)トレーニング
    →無酸素性作業能、スピード、ランニングエコノミーの向上

ブリックランで該当するペースは、E・M・Tのランニングあたりになります。

ここで気をつけるのはMランニングのペース、つまりフルマラソンのペースです。
ダニエルズの本を読んだ人はしっているかと思いますが、Mランニングは『ペースに慣れる・自信をつける』が目的であり、生理的効果はEランニング(つまりジョグ)と変わりません
つまり、バイクを全力で漕いだ後、フルマラソンのペース程度で走っていたら、走力の向上度合いとしてはジョグをやっているのと同レベルとなってしまうのではないでしょうか?
ブリックラン10kmで頑張ったつもりになっていても、生理的効果がジョグ10kmだけでは走力はなかなか向上しませんよね…

ブリックランでラン単品も速くするには?

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ダニエルズ式から考えると、ブリックランでバイク単品もラン単品も速くしたいなら、

  1. バイクを十分な強度で実施し、
  2. ランもTランニング(ハーフマラソンよりも少し速いくらい)で走る

と、なかなかハードルが高くなってしまうわけです。
そのためにはバイク20km+ラン5kmと短めにするなどの工夫が必要ですね!
もしくはどちらかをメインで、もう一方はサブと思って強度を下げる必要があります。
でも個人的にはそれではブリックランとしての効果が薄れてしまうし、どちらかを強化したいなら、それ単品に集中して練習したほうが良いかな?と思います。

ブリックランのデメリット

1つ目は上記にもある、『練習の強度が中途半端になってしまい、ラン単品・バイク単品が伸び悩むこと』です。
そしてもう一つ気をつけないといけないのが、『故障リスクの増加』です。
私自信、昨年腸脛靭帯を痛めた時は、「バイクで中殿筋などが疲労した状態で走っていたことが原因の1つ(後はオーバーワークですが。笑)」と言われました。
臀部の筋肉がうまく使えないと、大腿筋膜張筋に負担がかかり、腸脛靭帯炎になる可能性があります。
腸脛靭帯に限らず、『疲労した状態で走る』ということには、本来ダメージを吸収してくれている筋肉がうまく働かない可能性があるため、注意が必要です。

まとめ ~目的を持って取り組もう~

ブリックランの効果はいくつかありますが、目的を持ってやらなければ効果が薄くなってしまいます。

ブリックランの時に意識しよう!

  • 疲労状態での身体操作技術に注目する
  • トランジションの練習なら本番同様に準備をする
  • レースで走れる適切なペースを知りたいなら、補給・気象条件等を本番に近づける
  • バイク・ランの出力割合を変えるなど目的を持って取り組む
  • バイク単品・ラン単品も速くしたいなら、距離を短めにして適切な強度を確保する
  • 故障には十分気をつける

どの練習でも言えることですが、『その練習によって目標とするレースでどのような効果があるか』を常に意識しましょう!

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